ファーストファイナンス、9億円を役職員に
リクルートコスモスの非公開株譲渡疑惑(この時点ではまだ疑惑)について。
三年前に政官界関係者へばらまかれた還流株のうち三十万株はコスモス社役職員に譲渡されたことはすでに分かっていたが、この役職員らが全員、他人名義で株を購入していたこと、またその資金は全額をリクルート系金融会社ファーストファイナンスから融資を受けていたことが昭和64年1月2日明らかになった。これにより、リクルート社の組織ぐるみでの計画だったことが一層濃厚になる。最も金額が大きかった購入資金は、高島正明常務の1億6500万円。個人負担は不可能とみられる巨額。
そして東京地検特捜部は株の流れ解明のため、名義貸しした関係者から事情聴取を進めていくことになる。