福岡ドーム天井を開閉式にすることをダイエー中内功社長が許可
福岡ドームは建設が始まっていない。
福岡ドームは、開閉という異能の天井を持つか持たないかでは全く別の存在となっていただろう。だが天井が開くのか開かないかはまだ未定、訪れる観客たちにどんな夜を提示できるのか白紙の段階である。空が割れたり閉じたりするという世界観は、まだ半分現実で、半分夢である。空が見える巨大な空間における五万人の一体感。そんなドームはこのとき日本にまだ無い。
そして桑原敬一・福岡市長が1月3日の会見で以下のように報告した。「福岡ドームを開閉式構造にしてくれることを、ダイエー中内功社長が許可してくれた」と。結果的には、完成したあとも騒音問題によって結局音楽イベントで天井が開くことは一度もないのだが、そんなことは桑原市長も想像していない。音楽と都会の融和が現代人の人生に加わるものだと思っている。野球に限らず音楽イベントにおいても演出として空が割れ、花火があがり、夜空をバックにアーティストを見上げるファナティックな未来。ロックフェスは山の中でではなく、この福岡市内で実現するものだと信じている。その未来へと一歩前進した。一歩前進したと信じていた。